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良妻の仮面

 婚外恋愛は、たくさんの制約を伴います。それは、当然の報いだと思っています。自分と旦那様だけの問題ならまだしも、子どもたちの幸せを考えれば、感情に任せて家庭を壊すことなどできません。

 閉塞した夫婦関係を維持するには、水面から顔を出す時間と環境が必要でした。ご主人様に身を捧げているのは、自分自身が救われるためでもあると思います。けれど、この思慕はまがい物ではないと思っています。

 逢瀬が終われば、きっぱりと頭を切り替えます。何度も逝ったセックスの名残を引きずったままで我が家の玄関を入ることは、ご主人様も望んでいらっしゃらない。それは、ご本人もはっきりと仰いました。

 


 携帯にいただいたご主人様からの「今日は本当にありがとう。お前こそが真の伴侶だよ」という意味のメールを、しっかりと読み直してから削除するのが、自宅から数十メートルにあるコンビニの付近です。
 
 そのメールは、自動でパソコンのメアドにも転送されているのですが、削除する瞬間は鈍い痛みが伴います。これから透明な仮面をつけて、本来の自分とはまるで違う「よき妻」を演じる時間が始まるのですから。

 何気ない顔で家族と顔を合わせ、夕食の支度をしているうちに旦那様が仕事から帰ってきます。不倫を疑われている筈がないと思ってはいても、キッチンからリビングを透かし見て、いつもどおりの様子だと安心します。
 
 逢瀬の日の夜は、何故か旦那様によく体を求められます。情事の名残が香るのでしょうか。家族で最後にお風呂をいただき、肌に縄跡など残っていないことを鏡で確かめてから、夫婦の寝室に入るのです。

ご主人様と私と旦那様

 出会い系ではないですが、ネット上の某サイトで出会ったご主人様。

 メールやチャットでお話しするうちに、旦那様と結婚して以来、ずっと満たされなかった私の性的欲望が疼き始めました。

 もちろん、ためらいや罪の意識はありました。旦那様はいい人だし、忙しいなりに家庭を大事にしてくれるから。

 だけど、考え方が古いというか、すぐに女の私を自分の望む枠に嵌め込もうとするのです。

 女は淑やかでなくてはならないと、旦那様はよく言います。性格的には従順であるべきだし、自分の性欲を受け止めるのが妻の務めだと。

 なのに、それだけに収まらない女が、私の中には住んでいるのです。

 

 私はマゾヒストです。ご主人様に出会って、その事に気づきました。結婚前に、ごく軽いSMをしたことはあるけど、こんな感覚にはなりませんでした。

 普通の女性ならのめり込まなかった筈の世界に、私は深く踏み込んでしまいました。

 危険については、何度も考えました。でも、結局はご主人様を信じるしかない。そこに行き着きました。

 ご主人様は、私の求めるもの、私の危惧することを勘よく察知して、大きな安心と深い満足を与えてくださいます。

 

 どんなペースになるかはわかりませんが、思いつくままにご主人様と私と旦那様のことを書いていこうと思います。

 奴隷として、肉便器として、そして妻として。そのどれもが、間違いなく私の顔なのですから。

婚外に可能性を求めて

 いつも寄るスーパーで買い物をして家へと帰るさなかも、私はいつもの自分とは違うなという感覚を、ずっと噛み締めていました。それは、ありのままの自分を受け止めてもらえたという心地よさでした。

 夫の父や母に対しては良き嫁を、我が子に対しては優しい母を演じていたんだなと、改めて感じました。それが悪いとは思わないし、そのすべてが嫌だとは思いませんが、それだけだと息が詰まってしまいます。

 義父母に対する想いと、実の父母に対する姿勢は違うし、子どもに対する感情も違います。自分が自分らしくある前に、近しい人々に対する務めを果たさなくてはならないのは、私もよくわかっています。

 


 だけど、期待される役割を果たすことに追われ始めると、自分がどこに向かって歩いているかがわからなくなるのです。自分の本当をぶつける相手がほしい。それを旦那様に求めた私は、長年に渡って失望を味わい続けてきました。

 前にも書きましたが、夫婦にとってはお互い様なのかもしれません。本当の自分はこうなのよと、何度か旦那様にぶつけたことはありますが、言葉尻を捉えて反論され、以前より事態が悪化するのが常でした。

 ネットの不倫相談とかを読んでも、ほとんどの回答者が、そんなことは外に愛を求めることの理由にはならないと書いています。リアルの知り合いに相談したことはもちろんないですが、きっと同じ諌められ方をするでしょう。

 私は、あるがままの自分を受け止めてほしかった。認めてもらえなくとも、せめて一部だけでも理解してほしいと思いました。しかし、それを旦那様に望むのは酷だとわかった時、婚外に可能性を求めたのです。

「肉便器」との出会い

 インターネットは、以前にも仕事で間接的に触れたことはありましたが、個人で使おうとは思っていませんでした。

 しかし、自宅にも必要だろうということで旦那様が回線を引いて、ネットに接続したパソコンを見よう見まねで使っているうちに、今まで知らなかった世界が広がっていることを知りました。

 もっとも私自身は文系出身なのでわからないことも多く、子どもが学校の授業などで得たパソコン関連の知識を聞きながら、ネット検索のやり方などを覚えていきました。

 


 我が家のリビングには、家族共用のパソコンが1台あります。使い始めた頃は、アカウントは一つでした。しばらくして、旦那様が自分用のアカウントを作りました。

 それを見て、子どもも「自分専用のパソコンが欲しい」と言い出しました。旦那様は、別に買ってやることに反対。妥協案として、共用パソコンに子ども用のアカウントを作りました。

 最初からあったアカウントは実質的に私専用になり、やり方を本などで調べながら、パスワードも変えました。何かを間違えて操作して立ち往生していたのを、帰ってきた子どもに助けてもらったことも何度かあります。

 それから、いろんなサイトやSNSなどで、いろんな人に出会いました。自分に近い境遇の女性と話す中で、旦那様とのセックスが「普通」とは言えないことに、次第に気づいていきました。

 共用アカウントのパスワードを変えたことを、旦那様に追及されたこともありました。その夜はなんとか誤魔化して、翌日に仕事を終えてすぐ帰り、必死でファイルやアクセス履歴を消しました。

 


 現在は、スマートフォンが使いやすくなって助かっていますが、それまではPDAを二つほど試したり、携帯電話で可能な範囲はそれで何とかしたりして、ネットとつながっていました。

 そうする中で、ネット上のある官能小説で読んだ言葉が「肉便器」でした。目にした瞬間、体中がぞわっと怖気立つ感覚が私を襲って来ました。

夫婦のセックス

 旦那様とのセックスは、週に五日か六日。前の晩にされて、翌日の朝早くにもう一度という時もあります。旦那様は、年齢の割に強い方なんだろうと思います。

 求められれば、私の方が営みそのものを拒むことはありません。よほど疲れていたり、体調が悪かったり、朝で時間がなかったりしたら、口で抜いて上げることもあります。あと、生理期間中もそうしています。

 旦那様にすれば、妻は夫からの欲求に応じる務めがあるが、積極的に望んではならないということのようです。それは、セックスについても、それ以外でも同じです。決して、私から求めてはならない。
 
 そして、妻たるもの、常に慎ましくあらねばならないと言われます。服装や行動もそうですし、もしも夫婦間で考えが違った時は、妻が夫に従うのが当然という考え方です。それが、彼にとっての「結婚」なのです。

 


 セックスについても、それは同じです。いや、もっと徹底しているかも。夫の望みを叶えるのが、妻の役目。特に変わった性癖のない旦那様は、私が自分の望みを口にすることを好みません。

 大学生活の前半でつき合った人が、私の初めての人で、彼とは数回だけしました。そして、男女の性がどんなものかわからないうちに旦那様と結婚し、彼にとっての「普通」を刷り込まれました。

 灯りを暗くした寝室で、最初に夏ならタオルケット、それ以外は布団を二人でかぶって、まず私がフェラチオして、硬くなったら挿入して、旦那様が数分間動いて射精する。

 旦那様の普通が、実はとても変態的だったというのなら、それはそれでドラマでしょう。だけど、本当に普通すぎる、というか、男の性欲処理が目的の営みだと感じます。

 世間知らずだった私がその事に気づいたのは、子どもが小学校の高学年になった頃でした。私がインターネットというものに馴染み始めたのが、直接のきっかけでした。
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お読みいただくにあたって

 この「人妻肉便器」は、成人向けブログです。18歳未満の方は読んではいけません


 また、肉便器という言葉やSM、不倫・婚外恋愛に嫌悪感がある方は、お読みにならないでください。

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